アラン グリーンスパン

波乱の時代(上)

波乱の時代(上) 人気ランキング : 422位
定価 : ¥ 2,100
販売元 :日本経済新聞出版社
発売日 : 2007-11-13
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 2,100
理性を信じ、品位を保った最後の紳士

 ニクソンから息子ブッシュまで多くの大統領に仕え、数多の議員と論争し、マスコミにやじられ、煮え湯を飲まされたが、この本では、他の著者(例;スティッグリッツ教授)にあるような、激烈な非難の言葉や汚い非難は一切ない。ニクソンまでが、その頭脳の優秀さを最大限賞賛され、但し自分はニクソンのヒステリックな罵詈雑言を聞き、職を辞退したとの一言だ。クリントンに関しては、財政黒字化のために拒否権を発動した勇気と知性をたたえ、あの醜聞に関しては、「信じられなかった。」とのみのコメントだった。
 最初の結婚の失敗も全て自分のせいにしている。
 ここまで、率直かつ清廉な文章を書く人間は久しぶりである。

経済と政治

貢献はたしかに大きいが、わかりにくい言説の人であること、まだ現役に近く、政権や現役者に遠慮のあろうことから、あまり期待していなかったところ、そのあまりの率直さに驚かされた。小さな政府、人間の自由意思という、哲学的な原理から共和党を支持して貢献してきたグリーンスパンが、いわば敵の民主党のクリントンの下で僚友に恵まれいい仕事ができた一方、ブッシュジュニアの下では足元がくずれるような裏切り、絶望感の下で仕事していたのだとわかり、ほんとうに驚いた(ほかの点は既知の事項に属することが多かったが、この点は本人がいわないと、わからない)。354頁あたりで名指しで、財政均衡を党利党略の犠牲にした政治屋を攻撃しているあたりは、単なるエコノミストを超えた経済学者としてのこの人の真髄を見た気がした。

原書とCDがオススメです。

前FRB議長の5歳の可愛らしい写真や若い頃の写真があって興味を惹かれます。
かなり歳の離れた奥様との写真もあります。
前FRB議長については、日本では、情報が少ないので、この本は人気があって
よく売れているようです。
ただ、過去について書かれている本であり、本当の人物像は
よくわかりにくい内容になっています。ある一定の視点から過去について書かれてあり、
経済をはじめとする世界情勢や出来事を淡々と語っているような感じですね。
それらについては、全然面白くありません。つまらないというか真実は見えてきません。
大雑把なことはわかりますけれど。彼は、若い頃は人生を大いに楽しみ、
カルト教団のアインランド女史に大きな影響を受けたことは記しています。
社会人になっても学び続け信仰心を持って堅く真面目に知的に人生を歩んできた
ことが写真から読み取れます。秘密結社のことや世界的なネットワークなどについては
もちろんわかりません。かなり分厚い本ですし、本の内容より写真を目当てに
買ってもいいかもしれません。結局私は、原書とCDも購入しました。
原書にはアジアヴァージョンと2種類がありました。CDのイントロダクションだけ
著者が読んでくれています。
911のテロ当日のことから始まるイントロを著者が読んでいるのですが、
要するにNYに夫婦共にいなかったということです。
テロを予測していたということですね。
さて、80歳を超えて、立派な、ストイックな生活をどんな風にしておられるのか、
生活スタイルや彼の秘密について知りたかったのですが、
それらについてほとんど知ることが出来ないのは残念ですね。
自分が記憶に残っているロシアの通貨危機や湾岸戦争のことなどの出来事を
ピックアップしてみて、そこだけ読んでみるのもいいのかもしれません。

アメリカ経済と政治

実に興味深い一冊。
エコノミスト、またその志望者に強く薦めたい。
私は金融初学者だが、この本のお陰でエコノミストに非常に興味を持った。

長年に渡りFRB議長を勤め、
アメリカ経済を裏で支えてきたのはどんな人物なのか。
この点だけでも読む価値があると思われるが、
それに加えて「あのときは実はこうだった」、「マスコミはこうだった」
という話が多く盛り込まれている。
読者をのめり込ませるのに十分な内容だ。

経済は政治と密接に関わりあっている。
国家予算が経済に大きな影響を与えているためだ。
そのため政治に関する内容も多く含まれており、
経済用語だけでなく、歴代アメリカ大統領や政治家の名前を知っていた方が、
はるかにこの本を楽しめるだろう。
クリントンはグリーンスパンを信頼し、多くの助言を求め、実行したが、
一転ブッシュには呆れさせられたという一説も。

下巻にも期待。

世界経済の近代史の鳥瞰ができました

思ってた通り、この本を読むと世界経済の近代史の鳥瞰ができ、またその経済動向の原因やグリーンスパンの神がかり的な経済予想の手がかりまで記載されています。

なによりも驚いたのは、読みやすい文章で書かれていたことです。口語体というのはもちろんのこと、専門用語をわかりやすく噛み砕いて説明してくれています。多分、どんな人にでも読みやすいように、自分の体験をあらゆる若い人のためにとの思いで書かれた本だなぁ、と思いました。

とにかくこの本にはグリーンスパンのエッセンスが詰め込まれています。私が目に留めたいくつかについて、ご紹介します。

一言一言が世界経済の動向に影響を与えていた巨人が誕生した一節には鳥肌が立ちました。
「いつか、経済全体の動きを理解し、予想できるかもしれない」

社会保障年金改革を成功させるためにとった四つの手段は、グリーンスパン自身が何度も応用して利用したそうで、実用的な解決手法であると思います。

ブラックマンデーのくだりはやはり、見ごたえがありました。

また社会主義、計画経済がなぜ立ち行かなくなったか、また0からはじまる資本主義についても描かれ、市場経済に必要不可欠な法制度があるということも興味深かったです。

政策金利と物価と国債価格が関連しているのが、仮想的に体感できました。

アメリカのホワイトハウス、議会、共和党と民主党や、ここ30年にわたる大統領についても、一定の見識を得られました。

数えてもきりがありません。
アランの貴重な経験を仮想的に体感できて楽しかったです。